日本国内の動画・ライブコマース事業者を比較と利用者アンケート

ライブコマースに関して国内の提供会社のサービス調査に加え、ライブコマースにかんするアンケートを実施しました。

ライブコマースの分類

ライブコマースとは、出演者が生放送にて商品の魅力を伝え、視聴者はリアルタイムに質問やコメントをしながら商品を購入できる新しいEコマースの手法で、17年ごろには多くのEC事業者の参入している。

俳優の山田孝之さんがライブコマースの会社を立ち上げたりと目にする方も多いのではないでしょうか。今回はそんな動画・ライブコマースサービス事業者を紹介します。

ライブコマースへ参入しているプレイヤーは、1.既存のEC事業者、2.インフルエンサーを抱える事業者、3.メディア事業者、4.ライブコマース専業の事業者の4つに分類される。

ライブコマースのさきがけと言われる中国では2016年頃からKOL(インフルエンサー)によるライブコマース事業が立ち上がり、多くの中国EC大手のタオバオでは2時間で3億円を売り上げたという実績もある。

ライブコマースの特徴

  • ライブ感
    その瞬間にしか味わえないライブ動画ならではの臨場感。
  • インタラクティブ
    出演者とのコミュニケーションが可能。画像だけではわからない点を質問でき、その場で疑問や不安を解消。
  • ソーシャル
    ユーザー同士が一緒に楽しむ・共感する。

いわばテレビ通販のインターネットバージョンに近いようなモデルとも言われる。

中国の成功やモデルを移植しようと多くの事業者が動画を活用した動画・ライブコマース事業に参入している。

しかし、動画・ライブコマースは日本での浸透はあまり上手くはいっていないようだ。

その中でも比較的うまくいっているのでは1のすでにECを営んでいるEC事業者と、すでに多くの訪問者を抱える3のメディア事業者だ。

EC事業者はすでに購買意欲の高い顧客を抱えており、動画による商品情報のリッチ化をする事で、さらなる売上アップをはることができているようだ。ただ、規模としては中国のように数時間で数億円という規模には至らず、まだまだ動画を活用してのコマースには苦戦しているようだ。さらにメディア事業者側はすでに多くの訪問者がおり、そこでの物販にチャレンジをしている。一例で「Abema!TV」が通販専門番組を立ち上げ、タレントやインフルエンサーを活用してテレビ通販さながらの通販番組を配信している。一見うまくいっているように見えるが、規模的にもうまくはいっていないとのことだ。

比較的成功をしていそうな、EC事業者やメディア事業者が苦戦しているなかで、インフルエンサーを抱えている事業者、動画・ライブコマース専業は実際の事業規模までははかりしれないがさらに苦戦を強いられているようだ。

動画・ライブコマース専業の事業者では、東大生が始めた動画・ライブコマースの「ピンクル」だが、鳴り物入りでライブコマース事業へ参入をし、投資家から2700万の資金調達をしたが、サービス開始から2017年10月のサービス開始から約1年足らずの2018年9月15日をもってサービスを終了している。

以下に動画・ライブコマースの事業者別の一覧を作成している。

動画・ライブコマースの事業者別の一覧

1.EC事業者


2.インフルエンサーを抱える事業者


3.メディア事業者


4.ライブコマース専業

※株式会社Flattのピンクルはサービス終了

勢いは増しているように見えるが、伸び悩むライブコマース

テレビ通販のようにリビングにいながら、ながら視聴の可能なテレビ通販とは違い、スマホやパソコンによる動画視聴は目的視聴がほとんどで、番組を配信すればだれかが見てくれるような環境ではない。

事業者側はKOL(インフルエンサー)を活用し、多くの視聴者を囲い込むことで一定の視聴数を確保することはできるが、実際にそこから商品を購入するひとは少なくうまく事業として成功している会社はまだまだいないようだ。

その理由として考えるのは

1.デバイスの大きさ
テレビの高画質、大画面という商品訴求力の高さと比較すると、スマートフォンは画面の小ささや、音声視聴(音声を出していないマナーモード状態)など、スマホ環境での配信者側と受け手側のギャップが多くあることが考えられる。

2.インフルエンサーと商品との熱量の溝
インフルエンサーは広告塔として、メーカー・企業から商品の紹介を受け、商品の特徴やメリットを説明して商品価値を伝える。しかし、その訴求の熱量はメーカー側との熱量には差がでてします。実際に見たことのある人は多くいると思うが、地上波のテレビ番組で芸能人が通販番組をやっていると、すこし嘘くさく見えてしまうのに近い。芸能人というプロでもその嘘くささを消し切れていないのだから、素人のインフルエンサーがやるのであればそれはさらに嘘くさくなる。

3.日本の法規制の厳しさ
薬事法など日本では言ってはいけないルールなどが細かく決められている。「この説明訴求はしないでください」「この見せ方はしていけない」などインフルエンサー側への表現規制が法律で厳しく決まっている。これは、ライブコマースならではのライブ感や臨場感を失わせる要因になっていると考えられる。

このように日本国内ではまだ動画・ライブコマース市場は様々な理由もあり、盛り上がりを見せられていない事がわかる。ただし、テレビ離れやYOUTUBEなどの動画視聴時間の伸びる中で、今後は動画を活用した事業を企業やメーカーは求められる場面が多くあると思う。

少し例が変わってしまうが、AmazonPrimeは地上波との差別化で配信していて一部の番組では放送倫理・コードをぎりぎりに挑戦することで一部の視聴者からは評価を得て成功しているようだ。動画・ライブコマースに関してもネット仕組みなどやり方を模索することで、次の段階へステップアップすることができるかもしれない。

ライブコマースや動画をつかった商品購買に関するアンケート

続いて。ライブコマースや動画をつかった通販サービスに利用に関するアンケートを実施しました。

調査対象サイト:メルカリチャンネル、BASE、SHOPROOM(showroom)、Live Shop!、CHECK、C CHANNEL、ヤフオク!ライブ、Abema!TV、YOUTUBE(ユーチューブ)、Facebook(フェイスブック)、Instagram(インスタグラム)、Twitter(ツイッター)、LINE(ライン)など

本サイトのインターネットリサーチを活用して全国の男女100名(女性44、男性56)に「ライブコマースや動画をつかった通販サービス利用」についてアンケートを実施しました。

ネット動画上で通販をしているサイトを中心に認知調査を行ったところ「Abema!TV(アベマティービー)」が57%、「メルカリチャンネル」が48%と高い認知率の結果となりました。それ以降は「ヤフオク!ライブ」が23%と大きく下がり、Abeme!TV、メルカリの認知と視聴が高い事がわかりました。

つづいて、通販をせずに動画サービスだけを提供しているサービスへ幅を広げて、動画を通して商品への購買意欲がわいたかどうかを調査をおこないました。結果は「YOUTUBE(ユーチューブ)」が76%となり、つづいて「Twitter(ツイッター)」が38%、「Instagram(インスタグラム)」「ブログ」が28%となりライブコマースサービスからダイレクトに商品を買うというよりも、SNSを中心に購買行動の喚起行われていると考えられます。

では、動画をみて商品を実際に購入したことがあるか?という質問には「はい」39%、「いいえ」61%と「いいえ」という結果になりました。まだ購入したことがないという方が多いですが、すでに4割近い方が購入したことがあるという結果にも驚かされます。

さらに、購入された方を対象に、購入した商品がイメージ通りだったか?という質問には「イメージ通りだった」85%、「イメージ通りではなかった」15%という結果になりました。動画を通して商品の具体的な説明や使い方を確認できることが、購入後の満足につながっているのではないかと考えられます。

■回答者プロフィールデータ

■動画を見ながら通販できるサービスで以下の中から知っているものはありますか?(購入していなくてもかまいません)(複数選択可)

■動画サービスの幅を広げます。動画を見て、購買したいと意欲や興味をもつきっかけとなったサービスや媒体を教えてください。(購入していなくてもかまいません)(複数選択可)

■動画を見て、その商品を実際に購入したことがありますか?

■動画を見て購入した商品はイメージ通りでしたか?